反転機
特別注文機ができるまで
特注機を製造する場合、デンソンはユーザーと以下の流れで計画を進めていきます。
お打ち合わせ
・反転物の詳細
・搬送方法
・設置環境
等々ユーザーの要望をヒアリングします。
反転要件を定義
製作可能な反転機の仕様などの要件を定義します。
その要件でユーザーのご要望を満たせるのか、
ユーザーに確認して再定義を繰り返します。
こうして完成した要件定義書を設計部へ届けます。
構想図を作成
デンソンの設計部が要件を満たす反転機の構想を描きます。
安全性・作業性・メンテナンス性などを考慮して設計・製図(※)します。
設計者が構想図設計中により良い着想を得て、それがユーザーの利益になると考えた場合、定義された要件の変更を勧める場合があります。
※新規の依頼が非常に増加しており設計部の許容量を超えているため、
見積構想図の作成は基本的に1度のみとさせていただき、
2度目はお断りする事がございます。
お見積り
構想図が完成すると、
構想された反転機の構成部品などから見積額を算出します。
ユーザーが販売店へ見積りを依頼されている場合には、
販売店からユーザーへお見積りされます。
受注(ご注文)
・ご担当者様の反転機導入構想、立案
・ユーザー社内予算会議、関係各所へのプレゼンテーション
・承認
などを経て、デンソンはユーザーからの注文を受注します。
本設計(メカ・機構)
御注文後に本設計を行います。
構成部品や各機構の詳細な設計、部品調達を進めます。
デンソンは基本的に個別設計メーカーで、
お見積金額=ご注文金額とはならない場合がございます。
御注文後、部品の発注時に見積作成時の部品調達価格が変動してしまったり、
本設計中に設計者が、見積構想時に想定していた機構よりも
・安全性
・反転効率
・メンテナンス性
・強度
・機械寿命
・製造効率
などが改善する着想を得る場合があります。
その際当初の見積金額では製作できない場合がございますが、その際には改めて「必ず両社相談の上で」内容や金額を変更させていただく場合があります。
本設計(油圧回路・機器選定)
メカや機構の設計が終了した後は、
その反転に必要な油圧能力を算出します。
それによって圧力源となるモーターやポンプが選定されます。
本設計(電気回路・制御機器選定)
油圧回路を設計したら、
最後にそれらを制御するための電気部品や制御部品を選定します。
仕様書作成
本設計が完了すると、
・重量
・ブレーカー容量
などが決定し、ようやく仕様書が作成できます。
部品発注
反転機製作に必要な部品の図面を作成し、社内外に全ての部品を発注します。メカニカル部品の多くは社内で製作されています。
取扱説明書の作成
反転機運用中に必要になる取扱説明書や部品リストを作成します。
組立て
部品が全て揃ったら反転機を組立てます。
検査・試運転・塗装
完成後は負荷時、無負荷時共に
・各所寸法
・角度
・ボルト締め具合
・各油圧圧力
・電圧、電流値
・音、振動
等々数百点をチェックし、問題がなければ塗装を施します。
出荷
責任者の承認後、出荷します。
納品・試運転立会い
デンソンの工場で完成した反転機はユーザーの工場へ出荷され、
多くは設置と立会いが同日に行われます。
運用後はまず初回点検で、設置先での使い方や摺動部品の摩耗状態を中心に入念な点検が行われる事が望ましいです。
初回点検でその後の点検方針が定まり、設置先の現在の利用方法では何年おきの点検がベストなのかが点検者から報告されます。