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反転機

を安全に吊り上げるには



搬入や移設をする際に必要なクレーンの揚程や
反転機吊り上げに必要な吊具の性能を数値化してあります。

(※フォークリフトや台車などで反転機を搬入する場合は、
これらの数値外でも運べる場合があります。)

反転機 クレーン
反転機 ワイヤー

反転機には1台につき4つのアイボルト取付穴が用意されており、吊り上げる際はこのアイボルトを利用します。

反転機は水平かつ垂直に吊り上げるのが理想ですが、クレーンで吊り上げ地切りしたあとに水平にならない場合には、設置時に水平に着地する事ができなくなります。
反転機は反転部の片側にユニットが付いている分、一方が若干重くなることがあります。その場合には水平に吊り上げられるようにシャックルを追加して調整を行うことができます。

最も安全に吊り上げる為には、同じ長さのワイヤーやスリングを4本使用して吊りあげロープ間を60°にした「60°吊り」を行います。 揚程があまり無い場合には望ましくはありませんが適切以上のスリングを使用し、かつアイボルトを限界まで締め込むなど安全に配慮した上で、ロープ間90°の角度までは吊り上げることが可能です。90°以上になるとアイボルトが破断する確率が急激に上昇し、スリング等にかかる張力も垂直に吊る場合と比べて40%以上増加しますので注意が必要です。

反転機 スリング

上の例では吊りあげロープ間が70.2°(180°-54.9°+54.9°)になり吊り上げる事ができますが、更に安全に吊り上げを行うには4メートルよりも長いスリングを4本使用するのが望ましい、という事がわかります。吊りあげロープ間の角度はなるべく小さくなるようにして吊り上げると安全に吊り上げることができます。安全に吊り上げるには「反転機吊り上げ要件」の表に記載の吊具を用いて吊り上げる必要があります。また、設置場所までに障害物がある場合は安全のため介錯ロープを使用して搬入することもあります。

尚、移設等で吊り上げ作業をする場合には必ずデンソンにご相談・ご確認下さい。アドバイスに費用は発生しません。

反転機60°吊り上げ要件


下記の表から、反転機を吊り上げる際に必要なクレーン揚程を知ることが出来ます。
また反転機を吊り上げるのには、必要な能力を持つ吊具を選定する必要があります。

Weight=反転機重量
Sling=必要な吊具長さ
HF(Hook to Flipper)=吊り上げた際のフックから反転機までの距離
Height=反転機自体の高さ
Lift Height=揚程(4トントラックの荷台高さを1090とした場合に、反転機を吊り上げるのに必要な高さ)

Load Capacity=ロープ一本にかかる張力≒必要耐荷重(ロープ間60°の場合)

GT-1208

Weight  1.8t
Sling      2098mm
HF          1817mm
Height   300mm  
LH          3207mm
LC           696kgf

適切な吊具は1本あたり
破断荷重1t以上かつ
長さ2.5メートル以上

GT-1414

Weight   2.7t
Sling       2599mm
HF           2252mm
Height    350mm
LH           3692mm
LC            1044kgf

適切な吊具は1本あたり
破断荷重1.5t以上かつ
長さ3メートル以上

GT-1620

Weight   3.3t
Sling       2680mm
HF           2320mm
Height    350mm
LH           3760mm
LC            1276kgf
 

適切な吊具は1本あたり
耐荷重1.5t以上かつ
長さ3メートル以上 

GT-1830 

Weight   5t
Sling       3319mm
HF           2875mm
Height    400mm
LH           4365mm
LC            1934kgf

適切な吊具は1本あたり 

耐荷重2t以上かつ
長さ3.5メートル以上

GT-2035

Weight   6t
Sling       3651mm
HF           3163mm
Height    450mm
LH           4703mm
LC            2320kgf

適切な吊具は1本あたり
耐荷重2.5t以上かつ
長さ4メートル以上

GT-2440

Weight   8t

Sling       4428mm
HF           3835mm
Height    520mm
LH           5445mm
LC            3094kgf 

適切な吊具は1本あたり
耐荷重3.5t以上かつ
長さ4.5メートル以上

GT-2642

Weight   11t

Sling       4808mm
HF           4164mm
Height    570mm
LH           5824mm
LC            4254kgf 

適切な吊具は1本あたり
耐荷重4.5t以上かつ
長さ5メートル以上

GT-2663

Weight   13t

Sling       4910mm
HF           4253mm
Height    570mm
LH           5913mm
LC            5027kgf 

適切な吊具は1本あたり
耐荷重5.5t以上かつ
長さ5メートル以上

GT-2685

Weight   15t

Sling       4910mm
HF           4253mm
Height    570mm
LH           5913mm
LC            5800kgf 

適切な吊具は1本あたり 

耐荷重6t以上かつ
長さ5メートル以上 

ロープにかかる張力の計算方法↓(例 GT-1208の場合) 

均等な張力にはならないため、下記計算式では安全の為ワイヤー数は”3本”で計算しています。

注意

数値は全て理論上の数値です。実際の吊り上げ作業には安全率を加味する必要があります。 

吊具は必ず下記の数値よりも性能の高い物を選定してください。


吊り上げ時に使用するアイボルトは納入時に付属している物をご使用ください。 

反転機吊り上げに曲がったアイボルト、傷のあるワイヤーやスリングは使用しないでください。

搬入、移設で反転機吊り上げの際は吊り荷(反転機)の下に入らないでください。 

反転機の新設・移設をご希望の際はデンソン埼玉テクニカルセンターまでご相談ください。